じゃがいもは腐るとどうなる?食べない方がいい状態は?見分け方・原因なども紹介!
じゃがいもが腐るとどうなるか知っていますか?食べない方がいい状態を知りたい方が多いのではないでしょうか。今回は、〈見た目・感触・臭い〉など腐ったじゃがいもの見分け方や、腐る原因・期間の目安を紹介します。腐ったじゃがいもを食べるとどうなるか、日持ちする保存方法も紹介しますので参考にしてください。
目次
- じゃがいもが腐るとどうなる?見分け方は?
- ①見た目|白いふわふわのカビが生える
- ②見た目|液体がにじみ出る
- ③感触|ぶよぶよで柔らかい
- ④臭い|酸っぱい異臭がする
- ⑤中身・断面|茶色や黒っぽく変色している
- じゃがいもが腐る原因は?傷むまでの目安は?
- じゃがいもが腐る原因は主に湿度と光
- じゃがいもが腐るまでの期間の目安
- 腐ったじゃがいもを食べたらどうなる?
- 腐ったじゃがいもを食べると食中毒になる危険性がある
- じゃがいもの腐ってないけど食べない方がいい状態は?
- ①芽が出ている状態
- ②皮が緑色に変色している状態
- ③シワシワになっている
- じゃがいもを日持ちさせる保存方法・ポイントは?
- 基本的に風通しの良い冷暗所で常温保存する
- 長期保存したい時は冷凍保存がおすすめ
じゃがいもが腐るとどうなる?見分け方は?
じゃがいもは長期保存ができる野菜として知られていますが、保存状態や期間によっては腐ってしまいます。腐ったじゃがいもを食べてしまうと健康を害する恐れがあるので、食べない方がいい状態を正しく判断しましょう。
①見た目|白いふわふわのカビが生える

じゃがいもの表面に白いふわふわとした綿のようなカビが発生している場合、明らかに腐敗が進行しており食べない方がいい状態です。このカビは湿度の高い環境で繁殖しやすく、じゃがいもの水分を栄養源として増殖します。水でカビを洗い流せる場合もありますが、広範囲にカビが広がっている場合や、触ってブヨブヨしている場合は必ず破棄してください。
カビの根は内部まで侵入している可能性があるので、安全性を考慮した判断が重要です。ただし、白い粉のような物質が付着している場合があり、これはでんぷんが表面に浮き出た物でカビとは異なります。カビかでんぷんかを見極めるには、粉の見た目や質感をよく観察してください。
②見た目|液体がにじみ出る
古いじゃがいもを切ると茶色い液体がにじみ出てくるのは、腐敗が相当進行している危険なサインで、絶対に食べない方がいい状態です。この液体は、じゃがいもの組織が細菌やカビによって分解される過程で生じる腐敗液で、大量の雑菌の繁殖を示しています。
このような変色や水分の滲み出しが見られる場合は、たとえ一部分だけであっても全体が腐敗している可能性が高く、絶対に使用しないでください。腐敗液には有害な細菌が含まれるので、触れないよう注意して廃棄しましょう。
③感触|ぶよぶよで柔らかい

新鮮なじゃがいもは硬くしっかりとした感触ですが、腐ったじゃがいもは水分バランスが崩れてぶよぶよと柔らかくなります。指で押すと簡単にへこんだり、表面にネバネバとした粘りが感じられたりする場合は、細菌の繁殖により組織が破壊されているサインです。
軽く柔らかい程度であれば、水分が抜けているだけで大丈夫な場合もありますが、形が崩れるほどだと確実に腐っていて食べない方がいい状態です。
④臭い|酸っぱい異臭がする

新鮮なじゃがいもは土のような香りがしますが、腐ったじゃがいもからは酸っぱい異臭や刺激的な腐敗臭が発生し、明らかに食べない方がいい状態だと分かります。この臭いは、じゃがいも内のでんぷんが細菌やカビによって分解される際に生じる揮発性の有機化合物が原因です。
明らかに異常な臭いを感じた場合は、見た目に変化がなくても腐敗が始まっている可能性があります。臭いは腐敗の初期段階から現れる重要な判断基準なので、調理前にしっかりと確認し、少しでも異常を感じたら廃棄しましょう。
⑤中身・断面|茶色や黒っぽく変色している
じゃがいもに茶色の輪っかが見える場合、薄い茶色はでんぷんの可能性が高く問題ありません。濃い茶色は収穫前の雨や気温上昇による酸素不足が原因で、苦味があるので皮から1cm程度取り除いて食べましょう。調理前から黒色に変色している場合は、黒カビが生えている可能性があるので食べない方がいい状態です。
ただし、切った後や加熱による黒色変化は、酸化反応や水煮黒変という自然現象で問題ありません。黒い線はじゃがいもの維管束の褐変で、土の乾燥や茎や葉の枯れ方が影響して起こる現象なので食べられます。
じゃがいもが腐る原因は?傷むまでの目安は?

じゃがいもは適切に保存すれば長く美味しさを楽しめる野菜ですが、保存環境や方法を間違えると腐敗が進んでしまうのです。腐る原因を理解し、適切な保存期間の目安を知ると、無駄にせず安全に調理できます。
じゃがいもが腐る原因は主に湿度と光
じゃがいもは光に当たると、天然毒素であるソラニンやチャコニンを増やしてしまい、摂取すると嘔吐や腹痛を引き起こす可能性があるので注意しましょう。この毒素は、皮が緑色に変色する原因でもあります。また、じゃがいもは湿気も苦手としており、土がついたままの保存は湿気をためて腐敗を進める原因にもなります。
温度変化も腐敗の重要な要因で、20度以上の高温環境では細菌の活動が活発になり、芽が出やすく傷みも早くなるでしょう。
じゃがいもが腐るまでの期間の目安
適切に保存されたじゃがいもは、夏場は1週間、冬場は約2〜3ヶ月保存が可能です。じゃがいもは夏場の暑い時期以外は、冷蔵よりも常温保存が最も適しているとされています。夏場でも長持ちさせたい場合は、冷蔵庫の野菜室に入れると、約1ヶ月程度保存ができます。これらの期間はあくまでも目安であり、じゃがいもの状態を定期的にチェックしましょう。
芽が出始めたり柔らかくなったりする変化が見られた場合は、目安期間に関わらず早めに消費してください。
腐ったじゃがいもを食べたらどうなる?

腐ったじゃがいもを誤って食べてしまった場合、体にどのような影響が現れるのでしょうか。食中毒のリスクや症状について理解し、万が一の際に適切な行動を取れるよう知識を身につけることが大切です。
腐ったじゃがいもを食べると食中毒になる危険性がある
腐ったじゃがいもを食べると、食中毒を引き起こす危険性があります。主な症状として、腹痛、下痢、嘔吐などが現れ、重篤な場合は脱水症状を起こすこともあります。特に、カビが生えたじゃがいもには発がん性物質が含まれる可能性もあるため注意が必要です。
症状が現れた場合の対処法として、脱水しないよう十分な水分補給を行い、症状が改善しない場合は速やかに医療機関を受診してください。自己判断での薬剤使用は避け、医師の適切な診断と治療を受けましょう。食中毒を防ぐためにも、腐っているか怪しいじゃがいもは絶対に食べないでください。
じゃがいもの腐ってないけど食べない方がいい状態は?

じゃがいもは完全に腐敗していなくても、食べてしまうと健康に害を及ぼす可能性があります。どのような変化を見逃さなければ良いか、安全なじゃがいも選びのポイントをしっかりと理解しましょう。
①芽が出ている状態
芽が出ている状態のじゃがいもは、腐敗していなくても食べるのは絶対に避けてください。芽やその周辺の緑色部分にはソラニンやチャコニンという天然毒素が高濃度で含まれています。これらを多く含むじゃがいもを食べると、吐き気や下痢、嘔吐、腹痛、頭痛などの症状が出ます。
芽が生えているところを根元から大き目に切り取って、完全に芽を取り除いてから調理すると問題なく食べられますが、全体的に芽が生えている場合は必ず廃棄してください。加熱調理しても毒素は分解されないため、芽の処理は徹底的に行いましょう。
②皮が緑色に変色している状態
じゃがいもの皮の緑の変色は、じゃがいもが光に当たると生成されるクロロフィルによるもので、同時にソラニンやチャコニンという天然毒素も大量に増加しています。皮を厚めに剥いて緑色の部分をしっかりと取り除いてから調理すると食べられますが、全体的に緑色に変色している場合は、毒素が広がっている可能性があるので廃棄してください。
加熱しても、これらの毒素は弱まらないので、注意深く取り除きましょう。緑色の濃さに関わらず、変色した部分は完全に除去してください。
③シワシワになっている
じゃがいもの表面がシワシワになっている状態は、水分が失われて古くなっている証拠です。全体的にしぼんで古い印象のじゃがいもに、明らかな異臭やカビが生えている場合は腐敗が進んでいる可能性があるので廃棄してください。また、じゃがいもがシワシワの状態の場合によく現れる、緑色への変色や2cm以上の新芽がないかを確認しましょう。
じゃがいもを日持ちさせる保存方法・ポイントは?

正しい保存方法を実践すると、腐敗を防ぎつつ、じゃがいもの品質を長期間維持できます。じゃがいもの保存テクニックを身につけ、美味しいじゃがいもを長く楽しみましょう。
基本的に風通しの良い冷暗所で常温保存する
10度前後の冷涼な環境を保つと、発芽や腐敗を防ぎやすくなります。日光に当てると皮が緑色に変色し、ソラニンやチャコニンを発生させる原因となるので、暗い場所や新聞紙で日光を防いでください。湿気がこもらないよう定期的にじゃがいもを包んでいる紙を交換すると、カビの発生リスクも大幅に軽減できます。
【じゃがいもの保存のポイント】
・10度付近の温度が好ましい
・暗い場所に置き、新聞紙や紙に包む
・湿気を嫌うため、通気性の良い場所で保存する
長期保存したい時は冷凍保存がおすすめ
じゃがいもは生のまま冷凍すると食感がパサパサとしてしまい、冷凍には向きませんが、茹でてつぶしたマッシュポテトの状態であれば冷凍が可能です。マッシュしたじゃがいもの冷凍保存期間は1ヶ月で、常温や冷蔵保存に比べて保存期間が短くなります。
じゃがいもの冷凍保存の方法は、茹でるか電子レンジで加熱した後につぶし、冷ました物をラップで包んで冷凍用保存袋に入れて凍らせます。マッシュした物は、ポテトサラダやコロッケ、ポタージュなどの料理に使うことが可能です。
じゃがいもが腐るとどうなるかを知っておこう
じゃがいもが腐ると、白いカビの発生、液体の滲み出し、異臭、断面の変色などの明確なサインが現れます。芽や緑色への変色はソラニンやチャコニンという毒素の存在を示すので、適切に処理してください。じゃがいもは風通しの良い冷暗所での保存を心がければ、日持ちします。この記事を参考に、じゃがいもが腐るとどうなるかを知って安全に食べましょう。