みかんの種類数は?皮が厚い・薄い品種は?冬みかんとの味の違いも紹介!
みかんの種類・品種を知っていますか?みかんにはたくさんの種類があります。今回は、みかんの種類・品種30選や、数は何種類あるのかを紹介します。〈皮が厚い・薄い〉などのみかんの種類・品種や、冬みかん・味の違いなども紹介しますので参考にしてください。
目次
みかんの種類・品種の数は?

みかんには実にさまざまな種類があり、異なる風味や食感、糖度に特徴があります。皮の厚さや酸味のバランス、オレンジのような香りを持つ品種など、個性豊かな柑橘類が日本各地で栽培されています。自分好みのみかんを見つけるには、まずは品種の全体像を把握しましょう。
みかんの種類・品種は日本に約80種類ある
日本国内で栽培されているみかんが何種類あるかを知っていますか。約80種類に及ぶともいわれています。世界的に見ると柑橘類の種類はさらに多く、数百種類が存在しているそうです。日本のみかんは温州みかんをはじめとする代表的な品種から、地域限定の希少な品種まで、それぞれが独自の糖度、酸味、食感、香りを持っているのです。
日本では通年で栽培されているみかんがあり、収穫時期によっても味わいが変化し、何種類ものみかんを一年中楽しめます。
安部加代子
野菜ソムリエpro
柑橘類は、約3000年前に中国中南部やインド北東部のアッサム地方などで発生したとされています。古くから化粧品や抗菌剤、虫よけ、洗浄など様々な用途で使われていたようです。
みかんの種類・品種30選!
数ある品種の中から、代表的なみかんを厳選して紹介します。皮の厚さや種の有無、糖度や酸味のバランスなど、各品種の味の違いを知ると、好みに合ったみかんを選べるでしょう。産地や収穫時期の情報をもとに、季節ごとに異なる味わいを楽しんでください。
安部加代子
野菜ソムリエpro
みかんとして食されているのは、ミカン科の中でもカンキツ属に大別されるものです。他には、小さく皮ごとまるごと食べられるキンカン属、柑橘類の台木とされるカラタチ属があります。
①温州みかん
・皮:薄い
・種:なし
・味:さっぱりとした甘味で、収穫時期により酸味と甘味のバランスが変わる
・産地:和歌山県、愛媛県、静岡県、鹿児島県、中国
国内で最も多く栽培されている温州みかんは、冬みかんとも呼ばれ、柑橘類の中でも代表的な種類です。収穫時期により極早生、早生、中生、晩生の4種類に分けられ、10月中旬から1月下旬にかけて食べられます。酸味と甘味のバランスが収穫時期によって変化し、早い時期ほど酸味が強く、遅くなるほど酸味が和らいで甘味が増していきます。
中でも柑橘を多く栽培している愛媛県の宇和島みかんは、温暖な気候と宇和海からの潮風に恵まれ、甘味と酸味のバランスが絶妙な美味しさを楽しめると評判です。
②デコポン(不知火)
・皮:薄い
・種:あり
・味:糖度が高く、豊かな甘さに程良い酸っぱさが加わった味わい
・産地:熊本県、愛媛県、和歌山県、佐賀県、広島県
清見とポンカンを交配して誕生した不知火は、ヘタ部分が盛り上がった独特の形が特徴の種類です。糖度が高く濃厚な甘味と程良い酸味を持つことから、みかんの中でも特に人気があります。デコポンという愛称でも親しまれていますが、これは糖度13度以上、クエン酸1%以下という厳しい基準をクリアした物にのみ使える商標名です。
2月中旬から3月にかけて収穫され、その後貯蔵して酸を抜いてから出荷されます。広島県の瀬戸田地区には自然熟という品質の高いデコポンブランドがあり、厳しく審査した物だけがその名で販売されています。
③せとか
・皮:薄い
・種:あり
・味:口に含むととろけるような食感で、濃い甘さとみずみずしさが口全体に満ちる
・産地:愛媛県、和歌山県、佐賀県、山口県
柑橘の大トロと称される高級な種類のせとかは、清見、アンコール、マーコットを交配して2001年に誕生しました。果皮は滑らかで美しい赤橙色をしており、完熟すると濃いオレンジ色に変化します。糖度は13~14度と非常に高く、温州みかんと比較しても甘味が強いことがわかります。2月から3月が旬の時期となりますが、生産量が少ない希少な種類です。
山口県では光センサーで高糖度を保証しており、島そだちという名でブランド化されています。生産量が少ないので、短期間でしか販売がされていません。
④甘平(かんぺい)
・皮:薄い
・種:なし
・味:高い糖度を持ち、控えめの酸味で甘味を強く感じる
・産地:愛媛県
愛媛県オリジナルの柑橘として2007年に品種登録された甘平は、西ノ香とポンカンを交配した比較的新しい種類です。大きくて扁平な形状と、シャキシャキとした粒の食感が最大の特徴となっています。外皮も房の袋も非常に薄く、剥く時や房を分ける時にパリッと音がします。愛媛県内でのみ栽培が認められており、他の地域では生産できない貴重な品種です。
1月下旬から2月頃が収穫期で、2月上旬から下旬が最も美味しい時期となります。最高品質の物は愛媛Queenスプラッシュというブランド名で出荷され、糖度13度以上などの厳しい基準をクリアした物だけが選ばれます。
⑤たんかん

・皮:厚い
・種:あり
・味:甘さがしっかりとあり、酸味は抑えられていて食べやすい風味
・産地:鹿児島県、沖縄県、宮崎県
中国広東省が原産地のたんかんは、ポンカンとオレンジ類が自然交配して誕生したと考えられている種類です。果皮は橙黄色(とうこうしょく)で、サイズは150g前後と温州みかん程度の大きさになります。見た目は丸いボール状ですが、外皮は分厚くゴツゴツとしているのが特徴です。2月から4月上旬頃まで出回る春の柑橘として親しまれており、温暖な地域で栽培されています。
⑥津之輝(つのかがやき)

・皮:薄い
・種:なし
・味:強い甘味と適度な酸味のある味わい
・産地:長崎県、佐賀県、宮崎県、鹿児島県
2009年に品種登録された津之輝は、清見、興津早生、アンコールの優れた特性を受け継いで誕生した新しい品種です。表皮は濃い橙色で少しゴツゴツしており、手に持つとズッシリとした重みを感じられます。最大の特徴は、ゼリーの集合体のようなプリプリとした食感です。
アンコールに似た芳香がほのかに香り、内袋も薄皮で種もほとんどなく、非常に食べやすい種類のみかんといえます。また、おへそが大きく出ている出べそのようなユニークな見た目も特徴の一つです。1月中旬から2月上旬が収穫期ですが、施設栽培の物は12月から収穫が可能です。長崎県の島原南では、糖度12度以上の物を厳選して、甘柑南(うまかんな)として出荷しています。
⑦天草

・皮:薄い
・種:なし
・味:完熟した温州みかんを思わせる、コクのある強い甘さ
・産地:愛媛県、大分県、沖縄県
1995年に品種登録された天草は、長崎県で誕生した柑橘の種類で、清見、興津早生、ページを親に持つ品種です。果皮は赤みのある橙色でサイズは200g前後、オレンジのような香りが特徴となっています。果汁感が強くゼリーを食べたような食感が最大の魅力で、完熟した温州みかんのような濃厚な甘味を楽しめる点が人気です。
12月下旬から1月上旬頃がシーズンで、地域によって大分県の美娘(みこ)オレンジ、長崎県の紅香(べにかおり)、沖縄県のあまSUNなどのブランド名で流通しています。
⑧スイートスプリング

・皮:厚い
・種:あり
・味:酸味や苦味がほとんどなく、その分甘さが際立つ
・産地:熊本県、長崎県、宮崎県、鹿児島県
スイートスプリングは、温州みかんの上田温州とハッサクを交配して1982年に品種登録された静岡県生まれの品種です。果皮の表面はざらつきがあり硬くて厚く、グレープフルーツまたは文旦類とミカン類の交雑で生まれたタンゼロというグループに属しています。果肉はオレンジ色で果汁が多く、ソフトな食感で、爽やかな香りとまろやかな風味が楽しめる品種と評判です。
大きさは250g前後で、皮の色は黄色からオレンジ色、シーズンの初めは黄緑色の物もあります。1月から2月頃に出回る冬のみかんの種類として親しまれており、糖度と酸味のバランスが良い点が評価されています。
⑨紅まどんな

・皮:薄い
・種:なし
・味:高い糖度と穏やかな酸味がある
・産地:愛媛県
紅まどんなは、南香と天草が交配して誕生し、ゼリーのような食感と果汁を豊富に含んだ果肉が最大の特徴の愛媛県オリジナルの品種です。果実は扁球形でヘタ側がやや尖った形をしており、大きさは伊予柑と同程度の約250gとなっています。糖度が高く果汁の量も多い柑橘で、愛媛県内でのみ栽培が認められています。
11月下旬から1月上旬頃に出回り、糖度などの一定の基準をクリアした物だけが紅まどんなとして出荷される高級みかんです。
⑩文旦

・皮:厚い
・種:あり
・味:爽やかな甘味と酸味がありつつ、ほのかに特有の苦味がある
・産地:高知県、鹿児島県、長崎県
文旦は非常に大きな果実が特徴で、直径20cm以上、重さ2kgを超える物もあります。皮が厚く、果汁は少なめで風味は淡白です。果肉はしっかりとしていてプチプチとした食感があり、柑橘特有の爽やかさと上品な甘さを感じさせる香りがあります。
高知県の土佐文旦、鹿児島県の阿久根文旦、長崎県の平戸文旦など、多くの種類が存在するみかんの品種で糖度は控えめです。収穫時期は12月から1月初旬で、その後1〜2ヶ月間追熟させて酸味が抜け、甘味が増してから出荷されます。
⑪仏手柑(ぶっしゅかん)

・皮:厚い
・種:なし
・味:果皮や白い箇所には苦さがある
・産地:鹿児島県、和歌山県
仏手柑はミカン科の香酸柑橘類で、シトロンから派生した品種です。果実が複数に分かれて伸びる様子が、仏様の手を連想させることから、この名前が付けられました。華やかで濃密な芳香を放つ柑橘として知られており、観賞用や縁起物として重宝されています。果肉部分はほとんどなく、切っても内部は白いわた状になっているのが独特の特徴です。
出荷時期は12月頃から翌年3月頃までで、縁起物として正月飾りなどに用いられることが多い品種です。
⑫甘夏

・皮:厚い
・種:あり
・味:ほろ苦い風味と甘酸っぱさの両方を味わえる
・産地:鹿児島県、熊本県、愛媛県、和歌山県
甘夏の正式名称は川野夏橙(かわのなつだいだい)で、普通の夏みかんよりも早く色付き、比較的酸が早く抜ける特徴を持つ品種です。春柑橘として人気があり、甘酸っぱいプチプチの果肉がとても爽やかな食感です。甘夏の皮は硬めで厚く、重さは400g程度と食べ応えがあります。2月から6月下旬が食べ頃で、春柑橘の中でも長く楽しめる種類のみかんです。
⑬清見

・皮:厚い
・種:なし
・味:果汁は豊富で、甘味と酸味のバランスが良くオレンジのような風味
・産地:和歌山県、愛媛県、佐賀県
宮川早生とトロビタオレンジを掛け合わせて誕生した清見は、日本で初めて作られたタンゴール系の柑橘です。果肉はみずみずしく、たっぷりの果汁を含んでいます。種が入っている場合もありますが、ほとんど見られないのが一般的です。清見は、静岡市清水区にかつて存在した景勝地である清見潟が名前の由来になります。
清見の出荷のピークは3月頃で、2月から5月にかけて店頭に並ぶ品種です。清見は、愛媛県西宇和の「密る」や和歌山県の一部の地域でブランド化がされています。
⑭はれひめ

・皮:薄い
・種:なし
・味:甘味と酸味のバランスが良く、みずみずしくすっきりとした味わい
・産地:愛媛県、広島県
はれひめは、温州みかんと清見、オセオラオレンジを交配して2004年に品種登録された、平成生まれの希少な種類です。みかんの甘味とオレンジの爽やかな香りの両方を兼ね備えた、独特の味わいが楽しめる品種となっています。12月から1月下旬頃に出回る冬のみかんで、生産量が一位の愛媛県では、糖度の高い果実は「瀬戸の晴れ姫」というブランド名で出荷しています。
⑮伊予柑

・皮:厚い
・種:あり
・味:甘さが際立ち、酸味はやや控えめ
・産地:愛媛県、佐賀県、和歌山県
伊予柑は、ずっしりと重たいみかんのような見た目が特徴の品種で、海紅柑と大紅みかんを交配してできました。種が少々入っていることもありますが、果肉はやわらかくて果汁は豊富で、ジューシーな食感を楽しめます。伊予柑は、11月の終わり頃から出回り始め、ピークは1月から3月となっています。
⑯ポンカン

・皮:薄い
・種:あり
・味:柑橘類の中では酸味が抑えられていて、糖度が高くまろみのある甘い味わい
・産地:愛媛県、鹿児島県、高知県、熊本県、和歌山県
ポンカンは種類によりますが、頭が突き出ており反対にお尻がへこんでいる外見の特徴を持つ柑橘で、完熟すれば橙色となり独特の芳香を楽しめます。一般的に頭にデコが現われやすく、12月にかけて収穫が可能です。形状によって高しょう系と低しょう系に分けられ、高しょう形はサイズが大きく腰高で球形、低しょう系は扁平でやや小さめという違いがあります。
⑰はるか

・皮:厚い
・種:あり
・味:後を引かないすっきりした上品な甘さ
・産地:愛媛県、広島県、長崎県、和歌山県
はるかは、日向夏の自然交雑実生から育成され、1996年に品種登録された比較的新しい種類です。2月から3月下旬頃に出回り、果皮が黄色くゴツゴツとしていて、お尻にリング状のくぼみが出るのが特徴です。はるかの時期によっては皮が少し黄緑がかった物もあり、見た目は酸っぱそうに思えますが上品な甘味があります。
⑱はっさく

・皮:厚い
・種:あり
・味:独自のほろ苦い風味があり、上品な甘さと程良い酸っぱさが味わえる
・産地:和歌山県、広島県
はっさくは、江戸時代に広島県内の寺で発見された、文旦の雑種と考えられている品種です。柑橘類の中では果汁がやや少なめですが、プリプリとした歯ごたえのある食感が楽しめます。黄橙色の皮は厚いですが、剥いた時の爽やかな香りがたまらないみかんです。はっさくは、1月中旬から4月下旬が食べ頃で、3月以降は酸味がやわらいで食べやすくなります。
⑲夏みかん

・皮:厚い
・種:あり
・味:芳香があり甘さもありますが、酸味が際立つ味わい
・産地:鹿児島県、熊本県、愛媛県
夏みかんは江戸時代に山口県で誕生した、日本原産のさっぱりとした食感が楽しめる品種です。別名で夏橙とも呼ばれ、山口県萩市では今も冬から春にかけて白い土塀越しに夏みかんが顔をのぞかせる風景が見られます。夏みかんの果皮はゴツゴツとしていて厚く、4月から7月にかけて出回りますが、酸味が強いので生食用はあまり流通していません。
⑳カラマンダリン

・皮:薄い
・種:あり
・味:たっぷりの果汁を含み甘さが際立ち、程良い酸っぱさもあって濃い味わい
・産地:愛媛県、三重県、和歌山県
カラマンダリンは温州みかんとキングマンダリンを親に持ち、1935年にアメリカのカリフォルニア大学で発表された品種です。見た目は温州みかんに似ていますが、少し形がでこぼことした物もあります。4月から5月に旬を迎える春のみかんとして出回っており、寒い冬の間にしっかり養分が蓄えられるので、糖度が高くジューシーな食感を楽しめるみかんの種類です。
㉑セミノール

・皮:薄い
・種:あり
・味:甘さと酸味が絶妙で濃厚な味わい
・産地:和歌山県、大分県
セミノールは果皮は赤みがかったオレンジ色に、とろけるような食感が特徴で、果肉はやわらかくジューシーです。3月下旬から4月上旬に収穫されますが、そのままだと酸味が強いので一旦蔵などで保存して、酸が抜けてから出荷されます。セミノールは4月下旬から5月中旬が食べ頃で、地域によってサンクイーンや紅小夏と呼ばれます。
㉒じゃばら

・皮:薄い
・種:あり
・味:強烈な酸味にかすかな苦さが残る味わい
・産地:和歌山県、愛媛県、奈良県
じゃばらは11月頃の収穫初期には果皮が緑がかっていますが、成熟が進むにつれて黄色へと変化していきます。非常に強い酸味と、わずかに感じる苦みが特徴で、生のまま食べるには向いていません。ポン酢や調味料、マーマレードなどの加工品として利用される柑橘です。
近年は、花粉症への効果について研究結果が発表されたことで、健康志向の消費者から関心を集めています。
㉓あすみ

・皮:薄い
・種:あり
・味:甘さが際立ち、程良い酸味もある
・産地:長崎県
あすみは2014年に品種登録された柑橘で、親はスイートスプリングとトロビタオレンジの交配種の興津46号とはるみです。赤みのあるオレンジ色の果皮をしており球に近い形をしていて、1月下旬から2月上旬が食べ頃で、プチプチとした食感で濃厚な甘味を楽しめるみかんです。露地栽培されたあすみは、完全着色しにくく緑斑が残る場合があります。
㉔麗紅

・皮:薄い
・種:あり
・味:甘味が強く、適度な酸味もあり、しっかりとした味わい
・産地:佐賀県、宮崎県、愛知県
麗紅は清見、アンコール、マーコットを親に持ち、果皮は赤みのある橙色、果肉も濃いオレンジ色をしている種類です。香りも良く、コクのある味わいとジューシーな食感で人気です。麗紅はせとかと姉妹品種にあたり、果実は扁円形でタンゴールタイプとしては比較的大玉になります。収穫は1月中下旬頃から始まり3月頃までで、2月から3月が食べ頃です。
佐賀県産の麗紅ははまさきという名前でも流通しており、JAからつのオリジナルブランドとして商標登録されています。
㉕日向夏

・皮:厚い
・種:あり
・味:グレープフルーツより酸味が穏やかで、淡い味わいですっきりしている
・産地:宮崎県、高知県
江戸時代の1820年代、宮崎市内で偶然発見されたのが日向夏の始まりです。詳しい系統は判明していませんが、ユズとの関連性が指摘されている品種です。滑らかな黄色い外皮と、分厚い白いわたが目を引き、果肉からは爽快な香りが漂います。日向夏は一般的な柑橘にはない白いわたの部分にやや甘味があり、果肉と一緒に味わうことで風味が引き立つのが特徴です。
日向夏は地域によって呼び名が変わります。宮崎では日向夏、高知では小夏、静岡や愛媛ではニューサマーオレンジの名で販売されています。1月頃から出始め、3月から5月が最も流通量の多い時期です。
㉖サマーきよみ

・皮:厚い
・種:なし
・味:清見の美味しさに爽快な酸味と芳香が足され、十分な甘さがある
・産地:愛媛県
サマーきよみは人気柑橘の清見に酸味と香りが加わり、爽やかな印象の愛媛県の特産品として希少な種類です。果肉は鮮やかなゴールド色をしていることから、別名で星タンゴール、輝きタンゴールの名でも出荷されています。サマーきよみは皮が薄くて種がありません。また、果肉はとろけるようにやわらかい食感が特徴です。
3月から5月頃に出回りますが、現在はまだ生産量がわずかな希少な柑橘となっています。愛媛県産の高級みかんとして評価されている品種で、オレンジに近い風味を持ちます。
㉗黄金柑

・皮:薄い
・種:なし
・味:酸味の穏やかなグレープフルーツに似た風味で、甘くて食べやすい味わい
・産地:静岡県、愛媛県
黄金柑は、明治期には黄蜜柑(きみかん)の名で親しまれており、長い歴史を持つ柑橘の一つです。現在は黄金柑という名で販売されており、ゴールデンオレンジという別の名前でも知られる種類のみかんです。黄金柑は、温州みかんと柚子が自然に交わって生まれたと推測されています。
鮮やかな黄色の果皮を持ち、やや平たい形状で、80g程度と手のひらに収まるコンパクトなサイズが特徴です。黄金柑は、市場には3月から5月にかけて出回ります。
㉘南津海(なつみ)

・皮:薄い
・種:あり
・味:強い甘味と程良い酸味があり、しっかりとした味わい
・産地:愛媛県、和歌山県、広島県
南津海は山口県で1978年から栽培が始まった品種で、カラマンダリンと吉浦ポンカンの交配によって生まれました。品種としての正式な登録はされていないものの、近年は味の良さが評価されて生産量が伸びています。南津海の外観は温州みかんによく似ており、1個あたり150g前後の重さです。果汁をたっぷり含んだやわらかな果肉と、芳醇な香りが楽しめます。
南津海は、温州みかんを思わせる親しみやすい味わいで、4月から5月下旬頃が旬です。カラマンダリンと見た目や品質が非常に似ているので、両者を区別せずに市場へ出すケースも見られます。
㉙三宝柑

・皮:厚い
・種:あり
・味:果肉、果皮ともに上品な味で、苦さや渋さがない
・産地:和歌山県
三宝柑は江戸時代の和歌山で誕生し、藩主に献上されていた由緒ある品種です。収穫の最盛期は2月から4月頃で、柑橘類の中では大ぶりで表面に凹凸のある独特な外観をしています。三宝柑の外皮はやわらかく剥きやすい一方、厚みがあり、種も多く含まれています。また、す上がりと呼ばれる、果肉が米粒のようにパサつく現象が起こりやすいのも特徴の一つです。
㉚橙

・皮:厚い
・種:あり
・味:酸味が非常に際立ち、果汁には独自の苦味がある
・産地:静岡県、愛媛県、和歌山県
橙はビターオレンジの一種で、果皮はゴワゴワとした質感です。橙は冬に実が熟して橙色になりますが、そのまま収穫せずにおくと春に再び緑色に戻り、翌年にまた橙色になるという珍しい特性があります。酸味が非常に強く苦味もあるので、生食には向かず、主にポン酢の原料になっています。橙の収穫時期は12月から2月頃で、正月飾りとしての需要が高い品種です。
みかんの種類・品種の見分け方は?

多種多様な品種が存在するみかんですが、見た目や特徴から品種を見分けることができます。形状、皮の質感、ヘタの形、流通時期など、複数の要素を組み合わせて判断することで、より正確にみかんの品種を特定できるようになります。それぞれの見分けポイントを理解して、お気に入りのみかんの品種を探しましょう。
①形や大きさ
形や大きさは、みかんの種類を見分ける最も分かりやすい特徴です。デコポンのようにヘタ部分が盛り上がっている品種や、甘平のように扁平な品種は一目で識別できます。大きさでは、文旦が2kgを超える大型品種である一方、黄金柑は手のひらに収まる小型の柑橘です。
温州みかん、カラマンダリン、南津海は見た目が似ていますが、カラマンダリンは少しでこぼこしており、温州みかんより春に出回る点で区別できます。南津海は。カラマンダリンと区別するのは難しく、選別せずに出荷されているようです。また、仏手柑のように指のような形状の特殊な品種もあり、形だけで簡単に判別ができる品種もあります。
【形や大きさの特徴】
・デコポン(不知火):ヘタ部分がぽっこりと盛り上がった独特の形状
・甘平:大きくて扁平な形、まるで押しつぶしたような平たい形
・文旦:直径20cm以上、2kgを超えることもある大型の品種
・黄金柑:80g程度と小さめで扁球形
・温州みかん:球形で150g前後の標準的なサイズ
・三宝柑:大きめでごつごつした形状、ヘタ部分に膨らみ
・カラマンダリン:温州みかんに似た扁球形だが少しでこぼこしており、150g前後
・南津海:カラマンダリンに似ている
・仏手柑:果実の形が手の指に似た特殊な形状
②皮の色や質感
果皮の色や質感も、みかんの品種を見分ける重要な手がかりです。清見とサマーきよみは親子関係にありますが、清見がオレンジ色であるのに対しサマーきよみは黄色と、色で明確に区別できます。日向夏とはるかは両方とも黄色い品種ですが、日向夏は滑らかな果皮で白いわたが厚いのに対し、はるかはゴツゴツしてお尻にリング状のくぼみがある点で見分けられます。
また、文旦や夏みかんのようにゴツゴツした質感の品種もあれば、せとかや紅まどんなのように滑らかな質感の種類もあるので触った感触でも判別が可能です。果皮の厚さも品種によって異なり、薄皮のせとかと厚皮の文旦では食べ方も変わってきます。
【皮の色や質感の特徴】
・せとか:赤橙色で果面は滑らかでツヤツヤと美しい
・清見:橙色でオレンジに似た見た目
・サマーきよみ:黄色い果皮、清見とは色が明らかに異なる
・日向夏:明るい黄色で果皮は滑らか、白いわたが厚い
・はるか:黄色くゴツゴツした果皮
・紅まどんな:橙色、外皮は薄いが果肉と密着
・文旦:ゴツゴツした厚い果皮
・麗紅:赤みがかった橙色
・夏みかん:黄色でゴツゴツ
③ヘタの特徴
ヘタの特徴は、見た目が似た品種を区別する際に役立ちます。最も分かりやすいのがデコポンで、ヘタのある果梗部がぽっこりと盛り上がった独特の形状をしています。ポンカンも果梗部が突き出ますが、デコポンほど顕著ではなく、放射状の溝が入る点が特徴です。興味深いのが津之輝で、お尻側が大きく飛び出しており、デコポンとは逆の位置に膨らみがあります。
デコポンと果皮の色が異なりますが、三宝柑もヘタ部分に膨らみがあります。紅まどんなはヘタ側がやや尖っており、扁球形の形状と合わせて識別が可能です。
【ヘタの特徴】
・デコポン(不知火):ヘタのある果梗部がぽっこりと盛り上がっている
・ポンカン:果梗部が突き出ており、ヘタ部分に放射状の溝が入る
・三宝柑:ヘタのところに膨らみがある
・津之輝:ヘタと逆側のへそ部分が大きくポコッと飛び出している
・紅まどんな:ヘタ側がやや尖った形状
④流通時期
品種によって収穫時期や出回る時期が異なるので、季節も見分けの重要な要素です。冬の代表格である温州みかんは長期間楽しめ、同時期には紅まどんなや伊予柑も出回り、それぞれ独特の食感が味わえます。春先の2月から4月にかけては、せとか、甘平、デコポンなどの高級品種が旬を迎え、冬みかんとは一味違う濃厚な甘さが特徴的です。
4月から5月の春本番には、カラマンダリン、南津海、セミノールといった春のみかんが登場します。これらは温州みかんより酸味が穏やかで、春らしい爽やかな味わいが特徴です。初夏の6月から7月には夏みかんや甘夏が主役となり、暑い季節に相応しい酸味と清涼感を楽しめます。
【流通時期】
・温州みかん:10月中旬~1月下旬
・デコポン:2月中旬~4月上旬
・せとか:2月上旬~4月中旬
・カラマンダリン:4月~5月
・夏みかん:4月~7月
みかんの種類・品種を知ろう
日本で栽培されている約80種類ものみかんは、それぞれに独自の糖度、酸味、食感、香りを持っています。皮の厚さや種の有無、産地による味わいの違いなど、品種ごとの個性を理解すると、自分好みのみかんを見つける楽しみが広がります。形状や色、ヘタの特徴、流通時期などの見分け方を覚えておけば、店頭でもみかんの品種を識別しやすくなるでしょう。
