紅茶の賞味期限切れはいつまで飲める?1年・2年過ぎても未開封は大丈夫?
紅茶の賞味期限を知っていますか?今回は、〈開封前・開封後〉の紅茶の賞味期限や、〈1年・2年〉など賞味期限切れはいつまで飲めるのかを紹介します。〈カビ〉など紅茶が飲めない状態や、賞味期限切れの使い道・活用法も紹介しますので参考にしてください。
目次
紅茶の賞味期限はどのくらい?

長く保存できるイメージのある紅茶ですが、本来の香りや風味を楽しむには賞味期限を意識しましょう。未開封と開封後の紅茶の、一般的な賞味期限を紹介します。
【未開封】紅茶の賞味期限:1〜3年
紅茶の種類 | 賞味期限 |
紙のティーバッグ | 約2年 |
アルミのティーバッグ | 約3年 |
缶 | 約3年 |
紅茶の賞味期限は製品やメーカー、茶葉の種類によって異なり、缶など空気に触れにくい密閉されている容器の方が日持ちします。長持ちする紅茶を探している人は、アルミのパックや缶に入っている密閉された物を選びましょう。
【開封後】紅茶の賞味期限:1〜3ヶ月
開封後の紅茶は空気に触れて酸化し風味が落ちるので、賞味期限に関係なく1~3ヶ月以内に飲み切ってください。ただし、空気が入らないように口を閉じて冷暗所に保管しておけば、開封後も約1年日持ちします。
伊達友美
管理栄養士
茶葉に含まれるポリフェノールは酸化しやすいので、開封後は香りだけでなく機能性成分の劣化も進みます。美味しさはもちろん、健康効果をキープできるよう、早めに飲み切るのがオススメです。
紅茶の賞味期限が切れたら?いつまで飲める?

紅茶は、賞味期限が過ぎても大丈夫でしょうか。賞味期限と消費期限の違いや、未開封で保管されていた古い紅茶がいつまで飲めるかを紹介します。
「賞味期限」と「消費期限」の違い
賞味期限は、袋や容器を開けていない状態でいつまでなら美味しく食べられるかを表しています。一方で、消費期限は未開封の状態で表記通りに保存した場合、いつまで安全に食べられるかを示すものです。
紅茶の場合は、一般的に消費期限ではなく賞味期限が記載されています。賞味期限が過ぎても保存の状態が良ければ大丈夫ですが、香りや見た目などを確認してから飲みましょう。
賞味期限切れの紅茶は未開封であれば状態次第で飲める
紅茶の賞味期限が切れていても未開封で保管の方法が守れていた場合、見た目や香りなどに異常がなければ基本的には飲めます。しかし、違和感があればすぐに飲むのをやめましょう。未開封の状態で賞味期限が半年~1年切れていても、見た目や風味はあまり変わらず美味しく飲めます。
2年~3年過ぎている場合は、風味や香りは落ちることもありますが、カビなどが生えていなければ飲めます。10年以上賞味期限が切れていると、湿気ていたり香りが弱くなったり、栄養的にも劣化のリスクがあるので、安全性の観点からは飲むのは控えた方がよいでしょう。
紅茶の賞味期限切れの飲めない状態は?腐る?

紅茶によっては、賞味期限が書いてない商品もあります。賞味期限の切れた紅茶や記載のない紅茶を飲む場合は、見た目やにおいに異常がないか確認してください。
①カビが生えている
温度や湿度の高い場所で紅茶の茶葉や粉末を保管した場合、カビが生えることがあります。カビの生えた部分を取り除いても、目に見えないサイズのカビや胞子が周りに残っている恐れがあります。カビ臭かったり、綿状の固まりができている場合は飲まないようにしましょう。
ただし、新芽を自然乾燥させたシルバーチップや金色に色付けたゴールデンチップは、カビではないので飲めます。
②異臭がする
賞味期限の切れた紅茶は、空気に触れると酸化などによって徐々に香りが減っていき、風味も落ちます。着香してあるアールグレイやフレーバーティーは、変化に気づきにくい場合もありますが、茶葉から酸っぱいにおいや油の腐ったような香りがしたら、飲まないでください。
③見た目に異常がある
賞味期限の切れた茶葉は、劣化によってツヤがなくなり茶色から黒色に変化しますので、飲まないようにしましょう。ただし、初めから茶葉が黒色のアッサムやアンオーソドックス製法の場合もあるため、黒色の物がすべて変色しているとは限りません。アンオーソドックス製法とは、茶葉の製造過程を効率化し、短時間で発酵させる製法であり、ティーバッグに使われています。
紅茶の賞味期限切れの使い道・活用法は?

紅茶の茶葉は飲む以外にも、消臭剤や入浴剤などさまざまな使い道があって便利です。賞味期限の切れた紅茶は、捨てずに再利用しましょう。
①消臭剤にする
紅茶に含まれるフラボノイドという成分はにおいを吸収しやすく、消臭の効果が期待できます。また、風味豊かな紅茶の香りが広がるので、リラックスできます。消臭剤の作り方は簡単で、茶葉を茶のパックに入れるだけです。
ティーバッグの場合は、茶のパックに入れる手間が省けます。シューズボックスや冷蔵庫、灰皿の中などにおいが気になる場所に置いてください。1〜2週間は効果があります。
②掃除に使う
紅茶に含まれるタンニンという成分は油汚れを落としてくれるので、シンクやコンロ周り、鏡やガラスの掃除に使えます。紅茶をスプレー式のボトルに入れて、ガラスや鏡、シンクなど汚れている場所にかけましょう。そして、乾いた布で鏡やガラスを拭くと綺麗になります。
③染料にする
紅茶の茶葉は草木の一種で着色の効果があり、布や服などが染められます。熱湯200mlにティーバッグ2~3個を入れ、ハンカチやタオルを1~2時間漬けるだけです。特に綿や麻のハンカチやタオルなどが染まりやすく、アンティークでナチュラルな風合いになります。
④入浴剤にする
入浴剤は、湯船に紅茶の茶葉を入れた茶のパックを2~3個入れるだけで作れて簡単です。ティーバッグが破れるのが不安な人は、茶葉を煮出してから入れましょう。紅茶の芳醇な香りで、リラックス効果も期待できます。
伊達友美
管理栄養士
茶葉は飲むだけでなく、暮らしの中での便利アイテムとしても活用できます。賞味期限が過ぎた紅茶でも、香り成分やタンニンなどの働きは残っていることが多いので、上手く使うとよいでしょう。
紅茶の正しい保存方法は?

紅茶は冷蔵庫や冷凍庫で保存しても良いのでしょうか。未開封でも保存の方法が悪いと劣化し、風味が落ちてしまいます。紅茶の正しい保存の方法とポイントを知りましょう。
①袋を密閉する
紅茶の茶葉は空気に触れると酸化し、風味や香りが飛んでしまいます。アルミ缶などの蓋が付いた、密閉できる空気を通さない容器に保存してください。湿気にくくなり、他の食品へのにおい移りも防げます。普段飲む用と保存用の容器に分けて移し替えて使うと、長持ちするため便利です。
②冷暗所で保存する
コンロや電子レンジの周辺に保管すると、熱によって茶葉が傷んでしまいます。紅茶は日光が直接当たる場所での保存は避け、倉庫や家の隅などの冷暗所に保管しましょう。におい移りの恐れがあるため、紅茶の茶葉のすぐ近くに食べ物を置くのも避けてください。
③湿度の低い場所で保存する
紅茶を湿度の高い場所に保管すると、茶葉が水分を吸収して酸化し、すぐにカビが生えて風味が落ちます。特に湿度が高くなる梅雨や夏の時期はカビが生えやすいので、乾燥剤と一緒に保存しましょう。
④冷蔵庫・冷凍庫で保存する際の注意点
冷蔵庫や冷凍庫で紅茶を保管すると、茶葉に水滴が付いて湿気るだけでなく、出した時に室温との差で結露が発生してしまいます。紅茶の茶葉は、できるだけ常温で保存するようにしましょう。また、においの強い食品が近くにあると、におい移りしてしまいます。
冷蔵庫や冷凍庫で保存する場合は、アルミ缶など密閉できる容器に入れてにおい移りしないように対策し、常温に戻してから使ってください。
伊達友美
管理栄養士
紅茶の香りや風味を守るためには、「空気・湿気・光・熱」に注意しましょう。特に湿気は劣化やカビの原因になるので、乾燥剤を一緒に入れて保管したり、開封後は密閉容器やジップ付き袋に入れ替えると、より長持ちするでしょう。
紅茶の賞味期限について知ろう
紅茶は正しく保管すれば、賞味期限が過ぎていても状態によっては飲めます。紅茶は空気に触れないように袋に入れて密閉し、冷暗所に保存しましょう。また、空気に触れて酸化してしまった紅茶も、消臭剤や染料にすれば再利用できます。