もち米の賞味期限・保存方法は？開封・精米後は短い？古い時の使い道も紹介！

もち米を含む米には、賞味期限を表示する義務がありません。賞味期限や消費期限の表示は加工食品に義務付けられており、米のような農産物は生鮮食品に分類されることから、対象には含まれないためです。米のパッケージには、名称や内容量、精米年月日など品質に関する情報のみが記載されています。

賞味期限の表示義務がないとはいえ、永久に食べられるというわけではありません。もち米は高温多湿に弱いので、美味しく食べられる期間は季節によって異なります。春から夏の暖かく湿気が多い時期は約1ヶ月、秋から冬の涼しい時期は約2ヶ月が目安です。

米袋には小さな穴が開いており、密閉性が十分ではなく、開封していない状態でも酸化が進みやすくなります。そのため、開封しているかどうかに関係なく、品質は徐々に劣化していきます。消費できる量だけを購入し、できるだけ早めに食べ切るなどの工夫をしましょう。

もち米が酸化すると、米に含まれる水分が抜けて、表面に白い筋が入って割れやすくなります。また酸化の影響で表面に白い粉が付着し、触ると手に粉が付くのも特徴です。炊いた際には甘さが薄れ、食感が硬くなるため美味しさが損なわれます。

【古くなったもち米の特徴】
・米の表面に白い筋がある
・炊く前に触ると白い粉が付く
・炊いても美味しくない
・酸化臭がある

アオカビや黄色いカビが発生している場合は、健康に悪影響を及ぼす恐れがあるので、食べずに全て廃棄してください。カビが生えているもち米は、米そのものやとぎ汁が黒っぽく変色する場合があります。また虫が米粒の内部に卵を産み付けている可能性があるため、虫が湧いたもち米も食べるのを避けましょう。

【食べてはいけないもち米の特徴】
・カビが確認できる
・黒っぽく変色している
・虫が発生している

古いもち米は、時間の経過ともに風味が薄れたり、食感が硬くなったりする場合があります。しかし保存状態が良く、腐敗やカビの発生が見られない場合は、工夫次第で調理に活かすことが可能です。香りの強い食材と一緒に炊いて炊き込みご飯にしたり、スープに加えて使ったりすることで、風味の変化やにおいが気になりません。

常温で保存する場合は、直射日光を避け、10～15度程度の風通しの良い場所に保管しましょう。袋のままでは害虫が袋内に入り込む可能性があるため、密閉できる容器に移し替えてください。密閉容器内に防虫剤を入れることで、虫による被害を防ぐ効果が高まります。賞味期限の目安は、春～夏で約1ヶ月、秋～冬で約2ヶ月です。

冷蔵庫は温度や湿度が一定に保たれており、常温保存よりも管理しやすいのが特徴です。冷蔵する際も、乾燥を防ぐために、密閉容器に移し替えて保存してください。

においが強い食品の近くに置くと、もち米がにおいを吸収する恐れがあるので、近くに置かないよう注意しましょう。また冷蔵庫の送風口付近は冷風が直接当たり、乾燥しやすくなります。送風口から離れた場所、もしくは野菜室で保管しましょう。冷蔵庫で保存した場合も、春～夏は約1ヶ月、秋～冬は約2ヶ月が賞味期限の目安です。

もち米は、炊く前の状態で冷凍保存すると、炊飯後の味や風味が損なわれやすくなります。これは、米の内部に含まれる水分が凍ることで細胞が壊れてしまうためです。賞味期限内に使い切れない場合や、長期保存が必要な場合は、炊いた後に冷凍しましょう。

古いもち米の表面には、においの原因になる粉が付着していることがあります。これを丁寧に洗い落とすことで、においを軽減できます。ただし力を入れて強く洗うと米粒が割れてしまい、食感が悪くなるため優しく洗いましょう。また米同士を優しくこすり合わせて表面に軽く傷をつけることで、吸水しやすくなり柔らかく炊き上がります。

古いもち米は酸化の影響で乾燥しているため、通常よりも水を1割ほど多めに加えて炊きましょう。乾燥した状態のまま炊くと、パサつきや風味の低下につながります。また炊飯器で炊く場合も蒸し器で蒸す場合も、浸水時間を長めに取ることで、ツヤのある仕上がりになります。

炊きあがりのパサつきを防ぐには、炊く前に米1合あたり小さじ半分ほどの油を加えるのが効果的です。油が米粒をコーティングし、炊き上がりにハリとツヤが出ます。使う油は、風味のないサラダ油などが適していますが、ごま油を加えることで香りがつき、においを和らげる効果も期待できます。

古いもち米はそのまま炊くと食感やにおいが気になることがありますが、炊き込みご飯にアレンジすると味や香りが加わり、そのような変化を感じにくくなります。米自体に味をつけるとにおいが目立ちにくくなり、具材を多めに使えば食感にも変化が生まれます。