いわしの冷凍保存!そのままOK?下処理や解凍方法・美味しい食べ方も紹介!
いわしの冷凍保存方法を知っていますか?今回は、いわしの冷凍保存方法を〈そのまま・開き〉など分けて、下処理の仕方や保存期間とともに紹介します。冷凍いわしの美味しい食べ方・レシピも紹介しますので参考にしてください。
目次
いわしは冷凍保存できる?日持ちは?

いわしは新鮮なうちに味わうのがベストですが、手に入れた量や調理のタイミングによっては保存方法を工夫する必要があります。いわしを日持ちさせるには、保存期間や適した方法の知識が大切です。冷凍保存の可否や日持ちの目安について紹介します。
いわしは冷凍保存で2~3週間日持ちする!
いわしは脂や血液が多く、傷みが進む速度が非常に早い日持ちの悪い魚です。冷蔵庫で保管する場合でも、内臓を取り除かずに放置すると鮮度が急激に落ちやすくなります。短期間で消費できない場合は、なるべく早く冷凍保存へ切り替えるのが品質維持の鍵です。
冷凍にすれば日持ちを延ばせますが、状態が不安な物は無理に食べないのが安全面において重要です。適切な処理と保存を行えば、おおよそ2〜3週間程度は美味しさを保てます。
まずはいわしを下処理しよう!

いわしの日持ちを保つには、購入後になるべく早く下処理をしましょう。内臓を残して保存すると傷みやすく、味も悪くなります。頭や内臓を処理するだけでも問題ありませんが、塩を振っていわしの水分を抜いておくと料理に使う際に味が馴染みやすいです。また、同時にいわしの臭みも軽減され、食べやすくなります。
【いわしの下処理の方法】
1.包丁でいわしの表面を尾から頭方向に擦り、ウロコやぬめりを落とす
2.胸びれの右側に包丁を入れ、頭を落とす
3.肛門から頭方向に切り込みを入れる
4.内臓を取り出し、背骨付近の血合いを流水で洗う
5.キッチンペーパーで水気を十分に拭く
6.全体と腹の中に塩をまぶし5~10分放置する
7.浮いてきた水分をキッチンペーパーで拭き取る
いわしを冷凍保存する方法は?

いわしを長期間美味しく味わうには、適切な冷凍保存が欠かせません。適切なやり方でいわしを冷凍すれば日持ちもし、解凍後も風味や食感を損なわずにさまざまなレシピに活用できます。
①そのまま冷凍する方法
下処理を終えた小型のいわしは、特別な味付けをせず丸ごと冷凍することも可能です。包む際は空気の侵入をできるだけ防げば、酸化や冷凍焼けを抑えられます。保存袋に入れる時は重ねずに並べると、凍結までの時間が短くなり日持ちしやすくなります。冷凍前に十分に空気を抜き、鮮度が落ちるのを防ぎましょう。
【いわしをそのまま冷凍する方法】
1.下処理をしたいわしをラップで一尾ずつ包む
2.ラップで包んだいわしをジッパー付きの保存袋に入れる
3.保存袋の空気を十分に抜いてから冷凍庫に入れる
②開きにして下味冷凍する方法
大きめのイワシは開きにして下味を付けてから冷凍すると、解凍後すぐに調理でき、忙しい日の作り置きに重宝します。下処理を終えた身は柔らかく、包丁を使わなくても手で簡単に開けるのが特徴です。醤油や酒などで下味を付けると、冷凍中も風味が保ちやすくなります。
酸化や乾燥を防ぐには、できるだけ空気に触れないようにラップで包んでください。また、フライ用にする場合は、衣を付けた状態で生のまま冷凍すれば解凍後すぐに揚げられ、調理の時短に繋がります。
【いわしを開きにして下味冷凍する方法】
1.下処理を終えたいわしを開く
2.開いた身に酒、醤油などの調味料を馴染ませる
3.一尾ずつラップで包む
4.ジッパー付きの保存袋に入れ、十分に空気を抜いて冷凍庫に入れる
③すり身にして冷凍する方法
いわしが大量に手に入った時は、すり身にして冷凍しておくとさまざまな料理に使えて便利です。調味料を加えておくと解凍後すぐに調理に取り掛かれ、時短にもなります。保存袋に入れる際は平らにならし、菜箸で区切りを入れるのが必要な分だけ取り出しやすくするコツです。空気を十分に抜いて冷凍すれば乾燥や酸化を防ぎ、風味を長く保てます。
【いわしをすり身にして冷凍する方法】
1.頭と内臓を除いたいわしを開き、尾を切り落とす
2.身を細かく切る
3.ミキサーに入れてすり身にする
4.しょうが汁、味噌、酒を加える
5.ジッパー付きの保存袋に入れて平らにならす
6.空気を十分に抜いて冷凍庫に入れる
④調理してから冷凍する方法
調理済みのいわしを美味しく長持ちさせるには、空気との接触を避けるのが重要です。保存方法は大きく分けて脱気包装と食品用ラップで隙間なく包む2通りがあります。脱気シーラーを使えば酸化や乾燥を防ぎやすく、酢の物や煮付けなどにも向いています。
一方、塩焼きや天ぷらなどは脱気包装すると食感が損なわれる場合があり、食品用ラップで包んでから冷凍保存するのが良いでしょう。フィレを脱気包装する場合は、ドリップが出過ぎないよう加減が必要です。いずれの方法でも、保存袋に入れる際はなるべく空気を抜いてから冷凍庫に入れてください。
【調理したいわしの冷凍方法】
1.調理したいわしをラップや脱気包装で包む
2.保存袋の空気をなるべく抜く
3.冷凍庫に入れる
冷凍いわしの解凍方法・食べ方は?そのまま焼く?

冷凍いわしを美味しく食べるには、解凍方法や調理の仕方にコツがあります。いわしは水分が多く身が柔らかいので、解凍の仕方によっては旨味や食感が損なわれてしまう場合があり注意が必要です。冷凍いわしを解凍する際は、料理に合わせて方法を変えましょう。
①自然解凍
自然解凍は、保存袋から出さずに冷蔵庫で時間をかけて行う解凍方法です。低温で時間をかけて解凍する方法はいわしの細胞が壊れにくく、旨味成分を含んだ水分であるドリップの流出を防げます。その結果、柔らかい食感と豊かな風味を保ったまま調理に使えます。
【向いている料理】
・煮付け
・蒲焼き
・つみれ汁
②半解凍
半解凍は火を通す料理に向いた解凍方法で、完全に解凍する前の状態で料理に使います。特に煮付けやフライなど加熱中に水分が出る料理では、この方法が最適な解凍方法です。半解凍から調理すると身が締まりやすく、型崩れしにくいのが特徴です。また、余分なドリップが出にくく、旨味を逃さず美味しく仕上げられます。
【向いている料理】
・煮付け
・フライ
・天ぷら
③そのまま焼く・調理する
冷凍いわしは調理方法によっては、事前に解凍する必要がない場合があります。冷凍状態のまま加熱しても問題なく仕上がる料理なら、冷凍のまま料理に使っても良いでしょう。例えば煮付けや焼き物などは、凍った状態のいわしを直接鍋やグリルに入れて調理しても美味しく食べられます。
冷凍から直接調理できるので解凍にかかる時間を省け、忙しい時にも手軽に使えるのが大きな利点です。
【向いている料理】
・煮付け
・焼き魚
冷凍いわしを使ったおすすめレシピ3選も紹介!
冷凍いわしは下処理や味付けをして保存しておけば、思い立った時にすぐ使える便利な食材です。冷凍庫から取り出してすぐ作れる、食卓に映えるレシピを3つ紹介します。
①いわしハンバーグ

【材料】
・冷凍いわしのすり身:300g
・豆腐:1丁
・卵:1個
・玉ねぎ:半分
・ネギ:大さじ2
・胡椒:たくさん
・塩:小さじ1
・ケチャップ:大さじ2
・ウスターソース:大さじ2
・酒:大さじ4
・おから粉:大さじ2~3
いわしハンバーグの作り方を紹介します。
【作り方】
1.冷凍いわしのすり身を凍ったままぬるま湯に浸けて解凍する
2.玉ねぎをみじん切りにし、豆腐と一緒にボウルに入れる
3.卵、ネギ、胡椒、塩を入れて混ぜ合わせる
4.おから粉を入れて、すり身をよく混ぜ合わせる
5.いくつかに分けてハンバーグの形を整える
6.フライパンに入れ、フタをして中火でよく加熱する
7.ハンバーグを焼いたフライパンに酒、ケチャップ、ウスターソースを入れ煮詰める
冷凍いわしのすり身を使ったご飯が進むレシピです。豆腐を加えているので硬くならず、柔らかい食感を楽しめます。一口大にして作れば、お弁当のおかずにも使えるレシピです。
②いわしの梅生姜煮

【材料】
・冷凍いわし:500g
・梅干し:4~5個
・生姜スライス:1片
・醤油:大さじ3
・水:200cc
・昆布つゆ:大さじ3
・みりん:大さじ3
・砂糖:大さじ3
・酒:60cc
いわしの梅生姜煮の作り方を紹介します。
【作り方】
1.梅干しの種を取り除く
2.鍋に調味料と水を全て入れ、中火で加熱する
3.沸騰したら生姜、梅干し、いわしを入れて煮る
4.再び沸騰したら火を弱くし、フタをして40~50分煮る
梅干しで煮るので、さっぱりとした味付けのいわしを楽しめます。あまり他の料理とジャンルが被ることがなく、食卓におかずがもう一品欲しい時に最適なレシピです。
③いわしの揚げない南蛮漬け

【材料】
・冷凍いわし:4尾
・ピーマン:1個
・赤ピーマン:1個
・玉ねぎ:半分
・水:100cc
・醤油:大さじ2
・みりん:大さじ2
・酒:大さじ2
・酢:大さじ4
・オリーブオイル:適量
揚げずにできるいわしの南蛮漬けのレシピを紹介します。
【作り方】
1.冷凍いわしを解凍する
2.ピーマン、赤ピーマン、玉ねぎを細切りにカットする
3.フライパンにオリーブオイルを敷き、中火でいわしを炒める
4.フライパンに調味料と水を加えて煮立たせる
5.いわしと野菜を漬ける
いわしを揚げないのでカロリーが抑えられるうえ、さっぱりと食べられるレシピです。野菜も一緒にたくさん食べられて、栄養豊富な一品です。
いわしを冷凍保存してみよう!
いわしは鮮度が落ちやすい魚ですが、適切な下処理と冷凍保存を行うと、美味しさを長く保ちながら無駄なく利用できます。冷凍方法や解凍の仕方を工夫すれば、風味や食感はほとんど変わりません。健康食材としても優秀ないわしを適切に冷凍保存し、日々の食事に積極的に取り入れましょう。