大福の保存は冷凍が一番!解凍方法は?常温・冷蔵別の日持ちのコツや食べ方も紹介!
大福の保存方法を知っていますか?冷凍できるのでしょうか?今回は、大福の保存方法・日持ち期間を〈冷凍・冷蔵・常温〉別に、解凍方法と共に紹介します。大福の美味しい食べ方・アレンジや、腐るとどうなるのかも紹介しますので参考にしてください。
目次
大福は冷凍保存できる?おすすめ?

大福は餅の食感と餡の甘さとのバランスが絶妙な人気の和菓子です。一方で、生菓子ゆえに長期間日持ちしないのが難点です。手土産などで1度にたくさんもらった場合など、すぐに食べきれないときもあるでしょう。大福の食感や美味しさを保ったまま日持ちさせるにはどうしたらよいのか、最適な保存方法と注意点を説明します。
大福は冷凍保存が一番!
大福のような生の和菓子は常温で保存すると、傷むのが早く日持ちしません。冷蔵で保存すると、大福に含まれるでんぷんの性質上、冷やされて餅が固くなり、食感が悪くなってしまいます。冷凍で保存すれば、食感や美味しさを保ったまま長期間保存できるので、大福をすぐに食べきれない場合にはベストな保存方法と言えます。
ただし、作ってから時間が経過した物や、品質が劣化している可能性がある大福は、冷凍しても美味しく食べられないことがあるでしょう。また、解凍後に再冷凍するのは、菌が繁殖するリスクがあるため避けてください。
ただしフルーツ大福・クリーム大福などは冷凍に向かない
豆大福やいちご大福、よもぎ大福やクリーム大福など、大福はさまざまなバリエーションがある和菓子です。これらのうち、いちごやはっさくなどを使ったフルーツ大福やクリーム入りの大福は、冷凍保存に不向きです。果物やクリームに含まれている水分が冷凍する時に出てきて形が崩れたり、水っぽくなって味が落ちてしまいます。常温(短時間)もしくは冷蔵で保存しましょう。
大福を冷凍保存する方法・日持ち期間は?

上手に冷凍保存するポイントは、大福が空気に触れないようにすることです。空気に触れると酸化して風味や食感が損なわれてしまうので、できるだけ密閉した状態で保存します。また、複数個ある場合は、大福同士がくっつかないように保存すると、食べたい分だけを解凍できて便利です。
冷凍保存した大福は、2週間程度を目安にできるだけ早めに食べきりましょう。ただし、冷凍しても作りたての状態を保てるわけではありません。食べるときには見た目や臭いで、傷んでいないかよく確認しましょう。
【大福を冷凍保存する方法】
1. 大福をラップでひとつひとつ個別に包む
2. 密閉容器に入れる
3. 冷凍庫に保存する
伊達友美
管理栄養士
密閉容器がない場合は、冷凍保存用のジップ付きポリ袋に入れて冷凍するのも良いでしょう。
冷凍保存した大福の解凍方法は?そのまま食べれる?

大福を冷凍すると餅や餡が凍って固くなるので、そのまま食べるのはおすすめしません。冷凍した大福は必ず解凍して食べましょう。しかし、うまく冷凍できても解凍に失敗したら台無しです。大福を美味しく食べられる解凍方法を、2つ紹介します。
①自然解凍する方法
生菓子らしい食感や風味を楽しむには、自然解凍するのがよいでしょう。時間はかかりますが、確実に美味しく食べたい場合に最適な方法です。
上手に自然解凍するポイントは、餅が固くなっていないか、定期的に確認することです。冷蔵庫に長時間入れたままにしていると固くなってしまうので、解凍中は時折、大福の状態をチェックして固くなる前に解凍を終わらせましょう。
【大福を自然解凍する方法】
1. 食べる2時間程前に、冷蔵庫に移動させる
2. 食べる30分程前に、常温の環境に出す
3. 大福がやわらかくなっているか確認する
②レンジで解凍する方法
レンジを使うと、解凍にかかる時間を短縮できるので、すぐに食べたい場合はこの方法を選ぶとよいでしょう。レンジで解凍するときのポイントは、温め時間を長くして一気に加熱しないことです。大福の水分が飛んで固くなるからです。大福の状態を確認しながら少しずつ加熱すれば、失敗するリスクを減らせます。
【大福をレンジで解凍する方法】
1. 大福の表面を水で軽く湿らす
2. 500〜600Wのレンジで10秒温める
3. 餅が固ければ、やわらかくなるまで加熱時間を10秒ずつ追加する
冷凍保存した大福の解凍後の賞味期限
解凍した大福は、原則として当日中、遅くとも2日以内に食べるのがよいでしょう。それ以上時間が経つと大福が固くなり、品質が悪くなってしまいます。基本的にはそのとき食べられる分だけを解凍しましょう。
大福の冷蔵・常温での保存方法も知っておこう

フルーツ大福やクリーム大福など、水分が多く冷凍に向かない大福は、冷凍以外の方法で保存する必要があります。また、冷凍庫に空きスペースがないなど、冷凍保存できないタイミングもあるでしょう。
冷凍保存ほど日持ちはしませんが、大福を冷蔵保存、常温保存することも可能です。少しでも美味しい状態をキープする方法を、冷蔵・常温それぞれの場合に分けて説明します。
大福の冷蔵での保存方法・日持ち
梅雨の時期や夏の季節は、冷蔵庫で保存するのがよいでしょう。湿度や温度が高い環境で常温保存すると、大福が傷むスピードがさらに早くなるからです。冷蔵保存する時は、冷蔵庫の野菜室に入れるのがポイントになります。これは、大福が冷えすぎて餅が固くなるのを防ぐためです。
空気に触れないようにきっちり密閉して冷蔵庫で保存したときの日持ちは、2日程度です。美味しさを保てる期間は長くないので、できるだけ早めに食べ切りましょう。
【大福を冷蔵保存する方法】
1. 大福をラップでひとつひとつ個別に包む
2. 密閉容器に入れる
3. 冷蔵庫の野菜室に保存する
伊達友美
管理栄養士
野菜室は、温度も低すぎず、湿度も高めに調整されているので、大福の食感やおいしさを保てるでしょう。
大福の常温での保存方法・日持ち
高温多湿の環境や梅雨時期、夏場以外であれば、大福を常温で保存してもよいでしょう。ただし、保存する場所には注意を払い、湿度の低い涼しい場所を選ぶのがポイントです。常温で保存する場合、基本的には当日中に食べるようにしましょう。市販品の大福は商品ラベルを確認し、消費期限を守って食べてください。
【大福を常温保存する方法】
1. 大福をラップでひとつひとつ個別に包む
2. 密閉容器に入れる
3. 直射日光が当たらない、10~20℃の涼しい場所に保存する
大福が消費期限切れで腐るとどうなる?

大福は消費期限がとても短いので、気がつくと腐っていたということもあります。また、粉がまぶしてあったり餡が黒かったりしますので、見た目で食べてよいものか判断が難しいこともあるでしょう。食中毒を避けるために、食べる前に見た目や臭いを確認してください。
大福で特に心配すべきなのはカビです。餅部分が緑色や黒色に変わっている、あんこに白い物が付着している場合は、カビを疑いましょう。少しでも違和感を持ったら、食べずに廃棄してください。
【消費期限が切れている大福の特徴】
・カビが生えている
・糸を引いている
・酸っぱい臭いがする
・アンモニア臭がする
・酸っぱい味がする
・舌に刺激を感じる
・味に違和感がある
保存した大福のより美味しい食べ方・アレンジも紹介!

大福はそのまま食べても美味しい和菓子ですが、調理したり別の食材と組み合わせたりしてアレンジを加えると、新しい美味しさを味わえます。自宅で手軽にできる食べ方を4つ紹介しますので、普段と違う味を楽しみたい時などにぜひ試してください。
①フライパンで焼く
こんがり焼いた焼き大福は、香ばしい餅ととろける餡のバランスが絶妙なアレンジメニューです。焼いた大福をそのまま食べるだけでなく、シナモンパウダーを振りかけて八つ橋風にしたり、ごまを乗せて焼き上げたりさまざまな楽しみ方ができます。
【大福をフライパンで焼くアレンジ方法】
1. 大福を解凍し、少し平たくする
2. フライパンにサラダ油、もしくはバターを入れ、中火で熱する
3. きつね色になるまで大福を1〜2分焼いたら、ひっくり返して裏面も軽く焼く
②油で揚げる
油で揚げると、大福がさらにやわらかい舌ざわりになります。食感のメリハリが効いた、新しい和菓子のような風味を楽しめるアレンジです。大福を冷凍した状態のままで調理できるので、解凍する手間を省略できます。油を吸いすぎないよう、高温の油で短時間のうちに揚げるのがポイントです。
【大福を油で揚げるアレンジ方法】
1. 冷凍した状態の大福にてんぷら粉をつける
2. 180~200℃の油で揚げる
3. まわりが揚がったら油から取り出す
③牛乳を加えて温める
牛乳と一緒に温めると、大福の餅がとろけてミルクおしるこ風になります。餡と牛乳の相性も絶妙です。食べると体が温まるので、寒い季節やひと息つきたいときなどにおすすめのアレンジです。加熱中は、牛乳が吹きこぼれないようレンジ内を確認してください。
【大福を牛乳と温めるアレンジ方法】
1. 大福を解凍する
2. 耐熱容器に大福を入れ、大福が3分の2程度隠れる量の牛乳を注ぐ
3. 500~600Wのレンジで約2分加熱する
伊達友美
管理栄養士
糖分や脂肪分が気になる方は、豆乳を使うと良いでしょう。
④オーブンで焼く
冷凍パイシートに和菓子の大福を包んで焼くと、洋菓子風のお菓子に変身します。パイの食感と、大福の食感のコントラストが絶妙です。和菓子の大福の味や食感に飽きたときなどに試してみましょう。
【大福をオーブンで焼くアレンジ方法】
1. 冷凍した大福を冷凍パイシートに包む
2. 表面に卵黄を塗る
3. オーブンを200℃に設定して約12分焼く
大福の正しい保存方法を知ろう
大福のような生の和菓子は常温下では傷みやすく、冷蔵庫で保存すると固くなりがちです。すぐに食べない時は、なるべく空気に触れないように密閉して冷凍庫で保存しましょう。冷凍なら美味しい状態を長期間キープできます。ただし、作りたての状態を保てるわけではないので、できるだけ早めに食べ切ってください。