卵の賞味期限切れはいつまで?1ヶ月・1週間でも大丈夫?見分け方や安全な食べ方を紹介!

卵の賞味期限の目安を知っていますか?今回は、卵の賞味期限や、冷蔵庫で保存した場合に〈3日・1週間・2週間・1ヶ月〉など賞味期限切れはいつまで大丈夫なのかを紹介します。卵の賞味期限切れは加熱すれば食べられるのかや、腐った場合の見分け方も紹介するので参考にしてみてくださいね。

目次

  1. 卵の賞味期限とは?どのくらいもつの?
  2. 【前提】賞味期限と消費期限の違い
  3. 卵の賞味期限の表示は「生食」で食べられる期間を指す
  4. 卵の賞味期限切れはいつまで大丈夫?冷蔵庫で1週間・1ヶ月はNG?
  5. 実際の卵の賞味期限の目安
  6. 卵は賞味期限が切れても最大約1ヶ月は生で食べられる
  7. 卵の賞味期限が切れて腐った時の特徴
  8. 賞味期限が切れた卵の安全な食べ方は?
  9. ①70度で1分以上加熱する
  10. ②生食・半熟は避ける
  11. ③夏場は特に注意する
  12. 卵の賞味期限より早く食べた方が良い場合とは?
  13. ①卵の殻にヒビが入っている場合
  14. ②ゆで卵など加熱調理した場合
  15. ③誤って常温保存した場合
  16. 卵の日持ちする保存方法は?
  17. 卵の冷蔵庫での保存方法・ポイント
  18. 卵は冷凍保存もできるが生食には向かない

卵の賞味期限とは?どのくらいもつの?

スーパーなどで卵を購入すると、卵に貼ってあるシールや卵自体に賞味期限が記載されており、この期限内ならば問題なく食べられます。しかし、世間では賞味期限を超えても食べて良いと言われることもあり、実際はどのくらいもつのか分からないという人も多いでしょう。まずは卵が、本当はいつまで食べられるのかを紹介します。

【前提】賞味期限と消費期限の違い

食品の期限表示には、賞味期限と消費期限があります。スナック菓子やペットボトル飲料などに書かれているのは賞味期限です。一方、食肉や弁当のような食品には消費期限が表示されています。

賞味期限はおいしさの期限であり、過ぎたからといって即座に食べられなくなるわけではありません。一方、消費期限を過ぎた食品は、安全性が損なわれるので、飲食を控えるべきです。一度開封した場合は、期限に関わらず早めに消費しましょう。

【賞味期限と消費期限の違い】
・賞味期限:おいしく食べられる期限
・消費期限:安全に食べられる期限

卵の賞味期限の表示は「生食」で食べられる期間を指す

食品衛生法の規則により、卵の賞味期限として示されているのは、10度以下の冷蔵庫内などで保存した場合に加熱調理せずに食べられる期限です。つまり、この期限内ならば、安心しておいしく生食できます。一方で、この期限を過ぎると、サルモネラ菌という菌が繁殖を始め、生食では食中毒の恐れが出てきます。

サルモネラ菌は、日本で患者数が多く報告されている食中毒の原因物質の1つです。サルモネラ菌に汚染された食品を食べれば、概ね5時間〜72時間の間に腹痛、嘔吐、下痢、発熱などの症状が引き起こされます。非常に稀ではありますが、小さな子供や高齢者は重症化し死に至るケースもあります。

恐ろしい食中毒を防止するために、保存方法や賞味期限には、十分な注意が必要です。

卵の賞味期限切れはいつまで大丈夫?冷蔵庫で1週間・1ヶ月はNG?

適切に温度管理された冷蔵庫内で保存した場合、賞味期限が過ぎた卵でも、2日、3日程度ならば食べられる可能性があります。しかし何日過ぎても大丈夫というわけではありません。卵の賞味期限が切れてから、どれくらいまでなら食べても良いのかの目安を紹介します。1週間(7日)は食べて良いか、3週間、3ヶ月過ぎても大丈夫かなど、確認しましょう。

実際の卵の賞味期限の目安

時期 賞味期限の目安
7月~9月(夏) 産卵後16日以内
4月~6月(春) 産卵後25日以内
10月~11月(秋) 産卵後25日以内
12月~3月(冬) 産卵後57日以内

卵の賞味期限は、英国のハンフリー博士の研究を基にして算出された目安です。季節によって異なり、気温が高い夏場は16日と短く、春や秋は25日、寒い冬場は57日と長いのが特徴です。この期限内ならば、仮にサルモネラ菌が卵内に存在していても、増殖を開始しないことから、生卵でもおいしく食べられます。

卵に存在するサルモネラ菌は、卵黄中の鉄分を利用して増殖します。ただし、卵が新鮮なうちは、卵黄膜があるので、鉄分を含む成分が卵白に流出しません。そのため、サルモネラ菌の増殖が抑えられ、加熱調理しなくても問題なく食べられます。

卵は賞味期限が切れても最大約1ヶ月は生で食べられる

本来の卵の賞味期限は、季節により産卵後16日〜57日以内とされています。しかし、実状としては、日本ではパック詰してから2〜3週間後に設定されていることが大半です。そのためスーパーで購入した卵に記載されている賞味期限には、本当の期限より余裕があると考えられているのです。

そのため、パッケージにある賞味期限を過ぎた生卵でも、食べても問題ない可能性があります。特に冬場の賞味期限は57日と長いので、パッケージにある期限が切れてから約1ヶ月は、理論上は生で食べても良いと言えます。

ただし、実際の卵の安全性は、温度が管理された冷蔵庫に入っていたかどうかなど、保存状態により一律ではありません。そのことから、賞味期限が切れた後は、生食はもちろん加熱調理して食べる場合でも、卵の状態をしっかり確認することが大切です。少しでも異変があれば、無理して食べずに廃棄しましょう。

卵の賞味期限が切れて腐った時の特徴

賞味期限を過ぎた卵を食べる際は、期限切れからどれくらい経過しているかに関わらず、しっかりと状態を確認することが重要です。1日、2日しか過ぎていなくても腐っている場合があれば、4日、5日もしくは10日から2週間ほど切れても大丈夫なこともあります。

殻を割らずに調べるなら、光にかざすか、食塩水に入れて様子を観察しましょう。また、割った時に、嫌な臭いがする物は腐っているので廃棄してください。皿に割ると黄身や白身にハリがなく見える物、黄身と白身がはっきり分かれておらず、割ったらすぐに混ざるような物は、腐っているかかなり古くなっています。

【賞味期限切れで腐った卵の特徴】
・割っていない状態で光にかざしても、卵黄が透けて見えない
・割っていない状態で食塩水に入れると浮く
・割るとアンモニアや硫黄のような匂いがする
・黄身や白身にハリがない
・黄身と白身が分かれていない

賞味期限が切れた卵の安全な食べ方は?

卵は、0.003%という非常に低い割合であるものの、サルモネラ菌に汚染されていることがあります。季節や保存状態によってはサルモネラ菌による食中毒を起こす恐れがあるので、賞味期限が切れた卵を食べる際には十分な注意が必要です。食中毒から身を守るためにも、安全な食べ方を覚えておきましょう。

【賞味期限切れの卵の安全な食べ方】
・70度で1分以上加熱する
・生食、半熟は避ける
・夏場は特に注意する

①70度で1分以上加熱する

サルモネラ菌による食中毒を予防するために、賞味期限が切れた卵は、菌を死滅させる温度でしっかりと加熱調理して食べるようにしてください。日本は衛生環境が整った国ですが、それでも毎年サルモネラ菌による細菌性の食中毒は多く発生しています。そして、その原因となる食品の1つとして挙げられるのが、卵やその加工品です。

サルモネラ菌は、熱に弱く、適切な温度での加熱調理により死滅します。ゆで卵、卵焼き、目玉焼きのように、卵のみで調理するなら70度以上の温度で、1分以上の加熱が目安です。一方、他の食品と併せて調理するならば、調理の温度を75度以上にした上で、1分以上加熱してください。

いずれの場合も、半熟ではなく、しっかりと全体に熱を通すことを意識しましょう。

②生食・半熟は避ける

賞味期限切れの卵を食べる際には、卵かけご飯や半熟卵を避け、完全に火を通して食べることで安全性が高まります。仮に腐った卵を卵かけご飯などにして生で食べた場合、腹痛、嘔吐、下痢など、食中毒の症状が現れる可能性があります。

また、加熱調理しても、半熟卵や温泉卵のような半熟では加熱が不十分と言わざるを得ません。これでは、サルモネラ菌が完全に死滅せず、生食と同様に食中毒のリスクがあります。賞味期限切れの卵を安心して食べたいならば、適切な温度で白身も黄身も固くなるまでしっかりと加熱するのがポイントです。

③夏場は特に注意する

温度と湿度が上昇する時期は、サルモネラ菌が繁殖しやすくなります。そのため、夏場は1年の中でも特に食中毒に気を付けなければならない季節です。

卵が原因の食中毒を引き起こすことの多いサルモネラ菌は、温度により増殖の度合いが異なります。20度以上で増殖が活発となり、37度が発育に最も適した温度とされています。実際に、過去のデータによると、サルモネラ菌が原因の食中毒は8月に最も多く起こっています。夏場は他の季節以上に卵を保存する温度に注意し、賞味期限を過ぎた後の生食は避けましょう。

卵の賞味期限より早く食べた方が良い場合とは?

賞味期限内の卵は、生食でもおいしく食べられます。しかし、卵の状態や調理済みか否か、また保存方法によっては、期限が切れる前でも早めに食べた方が良い物もあります。どんな場合に期限よりも早めの消費が推奨されるのかを知り、より安全に食事を楽しみましょう。

【賞味期限より早く食べた方が良い場合】
・卵の殻にヒビが入っている場合
・ゆで卵など加熱調理した場合
・誤って常温保存した場合

①卵の殻にヒビが入っている場合

スーパーから帰宅する途中に卵をぶつけたり落としたりしてしまい、殻にヒビが入ってしまうことがあります。卵の殻にヒビが入った場合は、賞味期限に関わらずすぐに消費しましょう。

卵の殻は、菌が内部に入るのを防ぐバリアのような働きをしています。その殻が割れていると、細菌が内部に侵入しやすくなります。仮に、卵の表面にサルモネラ菌が付着していた場合、卵内に侵入して、食中毒に繋がることもあるので、早めに食べることが大切です。また、生食は避け、十分に加熱調理を行ってから食べてください。

た、いつ殻にヒビが入ったかが分からない卵は、菌が繁殖している恐れがあります。このような卵は、もったいないと感じても廃棄しましょう。

②ゆで卵など加熱調理した場合

賞味期限
殻なしゆで卵 当日中
殻つきゆで卵 3~4日
半熟卵 1~2日
温泉卵 2~3日
オムライス 1~2日

一般的に、食品は火を通した方が長く保存できるというイメージがあるものの、卵に関してはその限りではありません。ゆで卵などに調理した場合は、生卵よりも賞味期限が短くなります。これは、加熱調理により、卵を細菌から守る卵白リゾチームという酵素が死んでしまうことが原因です。

また、一言にゆで卵と言っても、殻付きの方が殻を剥いたものより長持ちします。すぐに食べない場合は、殻付きのまま温度管理の行き届いた冷蔵庫などで保存しましょう。さらに、半熟卵や温泉卵のように、完全に火が通っていない物や、オムライスもあまり賞味期限が長くありません。これらの卵料理は、できるだけ食べる直前に調理するよう心がけてください。

③誤って常温保存した場合

殻付き卵の場合、10度以下での保存が推奨されています。買い物から帰ったら、室内に出しっぱなしにせず、すぐに冷蔵庫に入れる習慣をつけましょう。万が一冷蔵庫に入れ忘れて常温保存してしまった時は、賞味期限に関わらず早めに消費することが大切です。

特に夏場は、卵が腐っていないか確認した上で、加熱を十分に行ってから食べるよう心がけてください。春、秋、冬でも、保存期間や保存場所によっては、卵が傷んでいる可能性があります。この場合も、食べる前に卵の状態をチェックするようにし、生食は避けた方が安心です。

店では卵が常温保存されていますが、あれは販売後に温度差により結露が生じるのを防ぐのが目的です。卵は結露により、菌が発生して傷みやすくなります。常温保存が推奨されているわけではないので、真似しないようにしてください。

卵の日持ちする保存方法は?

調理がしやすく栄養も豊富な卵は、とても身近な食材の1つです。卵を安全に食すため、また食品を無駄にする事態を防ぐためにも、卵の日持ちする保存方法を知ることは大切です。次のような方法を守って、卵を長持ちさせましょう。

卵の冷蔵庫での保存方法・ポイント

自宅で卵を保存するには、温度が管理されている冷蔵庫が最適です。しかし、ただ冷蔵庫に入れれば良いというわけではなく、上手な保存方法があります。冷蔵庫での保存のポイントを押さえ、卵をできるだけ長く新鮮に保ちましょう。


冷蔵庫には卵専用のトレーが設置されていることが多いため、卵をそこに置く人が多いかもしれませんが、実際にはパックに入ったまま冷蔵庫内の奥に置く方が長持ちします。また、卵は洗わず、尖った方を下にして保存するのが正しい保存方法です。

【冷蔵庫での保存方法・ポイント】
・卵パックのまま冷蔵庫に入れる
・庫内の奥の方など、温度変化や振動が少ない場所に置く
・洗わずに冷蔵庫に入れる
・丸い方を上、尖った方を下にして保存する

卵は冷凍保存もできるが生食には向かない

卵は冷凍保存ができますが、細菌に感染するリスクが高まる、味が落ちるなどの理由から、冷凍に向いているとは言えません。どうしても冷凍保存したい場合は、やり方に注意が必要です。

まず、卵を殻付きのまま冷凍すると、中身が膨張して殻が割れ、菌が繁殖しやすくなるのでやめましょう。卵を冷凍保存する場合には、割って解きほぐしたものを清潔なジッパー付き保存袋や容器に入れて保存します。また、解凍後は生食せず、すぐに加熱調理して食べてください。

炒り卵や錦糸卵にしてから冷凍するのも良いアイディアです。調理済みの物を冷凍しておけば、お弁当に少しだけ色を足したい時などに重宝します。

卵の賞味期限に注意しよう

卵の賞味期限は、卵が生でおいしく食べられる期限であり、少しくらいならば経過しても食べて概ね大丈夫と言えます。しかし保存方法や卵の状態によっては、食べ方に注意が必要です。紹介した腐った卵の特徴や賞味期限切れの卵を安全に食べる方法を参考にして、食中毒を避けて安全に消費しましょう。

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