ジャムの冷凍での保存方法・賞味期限は?手作りは日持ちしない?小分けする方法も紹介!
ジャムの冷凍保存方法を知っていますか?今回は、〈手作り・市販〉ジャムの冷凍保存方法を〈小分け・まとめて〉別に、賞味期限・日持ち期間とともに紹介します。凍らせたまま残っている冷凍ジャムの活用レシピも紹介しますので参考にしてください。
目次
ジャムは冷凍保存できる?瓶ごとOK?

大量に作ってしまった手作りジャムや、特売で多く買った市販のジャムの保存方法に困った経験のある人もいるでしょう。ジャムの冷凍保存が可能かどうか、適切な保存方法について詳しく紹介します。
ジャムは冷凍保存しても大丈夫!
ジャムの冷凍保存は、品質面および安全性の観点からも問題ありません。市販のジャムだけではなく、手作りのジャムも冷凍保存が可能で、解凍後も風味や食感をほぼ保てます。冷凍することで、開封後の日持ちが短いジャムでも数か月間保存できるようになり、食品ロスにもつながるでしょう。
ただし瓶のまま冷凍するのはNG
ジャムを瓶ごと冷凍すると、ガラス瓶が割れる危険性があります。冷凍庫の中で内容物が膨張する際に瓶に圧力がかかり、ひび割れや破損の原因となってしまうからです。市販のジャムも自家製のジャムも、必ず瓶から別の容器に移し替えてから冷凍保存してください。
ジャムの冷凍方法・日持ちは?

冷凍したジャムの日持ちは保存方法によって異なりますが、適切に処理をしなければ、長く安全に保存はできません。保存容器の選び方や冷凍前の準備も、ジャムの品質維持には欠かせないので覚えておきましょう。
①小分けにして冷凍する方法|保存袋
ジャムを冷凍する際、ラップで個包装にすると、使いたい分だけ取り出せて便利にです。冷凍用の保存袋に入れる際はできるだけ平らに並べ、冷凍時間を短縮し、スムーズに解凍できるようにしましょう。
【ジャムを小分けにして冷凍する手順】
1.一度に食べる量のジャムをラップに包む
2.ラップで包んだジャムを平らに形を整える
3.冷凍用保存袋に入れて空気を抜く
4.保存袋に日付と内容を記入して冷凍庫へ入れる
②小分けにして冷凍する方法|製氷皿
製氷皿を使用してジャムを冷凍すると、均一な量での小分けが簡単にできます。シリコン製の製氷皿なら、凍ったジャムも取り出しやすくなります。花や星などさまざまな形の製氷皿が販売されているので、それらを使って見た目も楽しめる冷凍ジャムを作るのも良いでしょう。
【小分けにしてジャムを冷凍する手順】
1.製氷皿の各区画にジャムを8分目まで入れる
2.表面をラップまたはアルミホイルで覆う
3.冷凍庫に約3~4時間入れて完全に凍らせる
4.凍ったら取り出して冷凍用保存袋に移し替える
③まとめて冷凍する方法
ジャムをまとめて容器に入れて冷凍するのは、使用頻度が高い場合に適した方法です。ジャムの量は容器の8分目までにとどめ、冷凍時の膨張による容器の破損を防ぎます。表面にラップを密着させ、冷凍焼けを防いで、ジャムの風味を保ちましょう。
【ジャムをまとめて冷凍する手順】
1.冷凍対応の密閉容器にジャムを入れる
2.ジャムの表面にラップを密着させる
3.容器のふたを閉める
4.容器に日付と内容を記入したテープを貼る
冷凍したジャムの賞味期限・日持ち
冷凍保存したジャムの日持ちは、未開封の市販ジャムは賞味期限が1年半〜2年ほどで、日数に余裕がある場合は常温保存でも問題ありません。市販品の糖度40%以上のジャムなら、冷凍すれば6ヶ月程度は品質を保てます。一方、手作りジャムや糖度の低い商品は、美味しく食べられる期限が6ヶ月未満となります。
砂糖の量が多いほど長く保存できるのは、砂糖が水分を吸収してカビや細菌が生存するのに必要な水分を奪い取り、繁殖できない環境を作るからです。イチゴやブルーベリー、りんご、いちじくなど、果物の種類に関わらず、この糖度による保存期間の違いは共通です。
冷凍したジャムの美味しい解凍方法は?

冷凍保存したジャムを美味しく食べるには、解凍方法が重要なポイントとなります。冷凍ジャムの特性を活かした使い方をすれば、冷凍前とほぼ変わらない風味と食感を楽しめます。適切な冷凍ジャムの解凍方法や活用方法を覚えて、冷凍ジャムをより美味しく味わいましょう。
冷凍したジャムはそのまま使える!
砂糖の含有量が高く糖度が50%以上のジャムであれば、凍る温度が低くなり、-18℃の冷凍庫でも完全には凍りません。冷凍ジャムを冷凍庫から取り出しても固まらないので、すぐにスプーンですくえる程度の固さになっています。パンに塗る場合は、冷凍ジャムをそのまま温かいトーストに乗せれば、パンの熱で自然に解凍されます。
ヨーグルトやアイスクリームのトッピングとして使う場合も、冷凍のまま使用し、凍ったジャムの口当たりを楽しんでください。
冷凍したジャムが腐るとどうなる?白くなる?

ジャムを冷凍保存しても、冷凍前にすでに雑菌が混入していた場合や、保存容器の密閉が不十分で空気に触れ続けた場合、冷凍庫の温度管理が適切でなかった場合などに腐敗が起こります。変色は果物によって正常な範囲もありますが、緑色、白色、黒色などさまざまな色でカビは現れ、特に容器の縁や表面に発生しやすく一部でも見つけたら廃棄しましょう。
表面の白い結晶は判断が難しく、少量であれば結晶化した砂糖ですが、綿状の物や広範囲にある場合はカビの可能性が高くなります。ジャム本来の香りとは違う酸っぱい臭いやアルコール臭、強い酸味や苦味など味にも異変がある場合も食べるのを避けてください。
【冷凍したジャムの腐敗の兆候】
・黒色や緑色など、一部分に変色が見られる
・表面に白い結晶が大量に発生している
・異臭がする
・味が酸っぱくなっている
冷凍ジャムの活用レシピ3選も紹介!
冷凍保存したジャムは、その冷たさを活かした使い方をすると、通常のジャムとは違った楽しみ方ができます。解凍の手間をかけずに、冷凍のまま使えるレシピなら、忙しい朝や急な来客時にも重宝します。
①冷凍ジャムを使ったアーモンドクッキー

【材料】
・薄力粉:100g
・バター:50g
・砂糖:30g
・卵黄:1個分
・ベリー系の冷凍ジャム:大さじ2
・スライスアーモンド:20g
冷凍ジャムを混ぜ込んだ手作りのクッキーレシピです。
【作り方】
1.バターを室温に戻し、砂糖と混ぜ合わせる
2.卵黄を加えてよく混ぜる
3.薄力粉をふるい入れ、軽く混ぜる
4.冷凍ジャムとスライスアーモンドを加えて軽く混ぜる
5.生地を冷蔵庫で30分休ませる
6.170℃のオーブンで15~18分焼く
スライスアーモンドの食感がアクセントになり、冷凍ジャムの甘酸っぱさとよく合います。冷凍ジャムは、混ぜ込まずにクッキー生地の上にトッピングしてから焼いても、見た目も華やかで美味しく仕上がります。
②冷凍ジャム入りヨーグルト

【材料】
・プレーンのグリークヨーグルトまたは水切りヨーグルト:100g
・お好みの冷凍ジャム:大さじ2
・はちみつ(お好みで):小さじ1
朝食やデザートにおすすめの濃厚なヨーグルトと冷凍ジャムの組み合わせです。
【作り方】
1.グリークヨーグルトを器に盛る
2.冷凍ジャムをスプーンですくってトッピングする
3.お好みではちみつをかける
4.軽く混ぜながら食べる
グリークヨーグルトや水切りヨーグルトを使うと、濃厚でクリーミーな食感となり、食べ応えが増します。冷凍ジャムの食感がアクセントになって、普通のヨーグルトとは違った味わいに仕上がります。
③冷凍ジャム入りアイスティー

【材料】
・アイスティー:グラス1杯
・お好みの冷凍ジャム:大さじ1.5~2杯
氷と砂糖の代わりに冷凍ジャムを使うおしゃれなドリンクです。
【作り方】
1.冷凍ジャムをスプーンですくってグラスに入れる
2.グラスにアイスティーを注ぐ
3.軽くかき混ぜる
4.ストローを差して完成
氷の代わりに冷凍ジャムを使用すると、時間が経っても薄まらず、むしろ甘みと果実の風味が加わっていきます。冷凍ジャムを多めに入れてストローで吸いながら飲むと、デザート感覚のドリンクになり、冷凍ジャムの食感も一緒に楽しめます。
ジャムを冷凍保存してみよう!
季節の果物で作った手作りジャムも、市販のジャムも、冷凍保存を利用するれば一年中楽しめるのです。冷凍したジャムは、砂糖の効果で完全に固まらないので、冷凍のまま使えるのも大きな利点です。正しい保存方法と解凍方法を覚えて、美味しいジャムを日持ちさせましょう。